Team:組織・団体 | 災害の芽を摘む – saigai.me




目次

組織分類
 ├ 災害でも業務停止できない組織
 ├ 災害のための組織
 ├ 災害で中断できる組織

災害対応チーム
 ├ 災害対策本部
 ├ ロジスティクス班
 ├ 即席対応チーム

チームマネジメント
 ├ "ONE TEAM"は一夜にしてならず
 ├ マネジャー

災害対策本部
 ├ 本部機能・役割
 ├ 本部の立地
 ├ 立地の不利を補う

災害ワーキングループ
 ├ WGの位置づけ
 ├ 無理しないWG
 ├ WG構成員

自主防災組織
 ├ 自主防災組織の目的・在り姿
 ├ 本部機能・役割
 ├ 構成員
 ├ 平時の活動
 ├ 発災後の仕事




組織分類

 災害に関わる組織や団体はいくつかに分類できます。私見でいくつかの分類をしてみました。

  1. 災害のための組織
  2. 災害のためではない組織
  1. 災害対応が本業
  2. 災害時でも仕事を続ける
  3. 仕事を中断できる
  1. 法人格がある永続的な組織
  2. 法人格がない任意団体
  3. 一時的な存在

災害でも業務停止できない組織

 医療や介護などは典型ですが、災害に直面しても急には休業できず、細々であっても業務を続けなければならない組織があります。
 医療では、災害によって発生した急患も診るため平時よりも多忙になる上、リソースは不足するため、過酷な環境に置かれます。


災害のための組織

 消防や自衛隊は災害時に多忙になる、災害対応を生業としている組織です。

 自主防災組織は災害のためだけに組織されている任意団体です。


災害で中断できる組織

 多くの企業が災害時に一時的な操業停止を選択します。
 出勤者を減らすだけでも交通混乱を減らす効果が期待できます。




災害対応チーム

災害対策本部

 企業等の法人では、発災時の司令塔となる『災害対策本部』が組織されます。


ロジスティクス班

 logisticsは兵站(へいたん)と呼ばれ軍事用語です。災害時に必要な食糧や物資の調達を担当します。備蓄や購入、運搬など一連の工程に責任を持ちます。


即席対応チーム

 災害時には居合わせた人々で協力して対応する即席のチームが形成されます。




チームマネジメント

 組織運営にはチームワーク、コミュニケーション、目標設定、成績評価などが求められます。

 マネジャー不在の組織は機能不全に陥る可能性があります。


"ONE TEAM"は一夜にしてならず

 2019年の流行語大賞"ONE TEAM"はラグビーW杯の日本代表のスローガンです。

 平時から共に働く職場であれば歩調合せはしやすいかもしれませんが、自主防災組織のように滅多に組まない相手との歩調合せは容易ではありません。


マネジャー

 非常時の組織をマネジメントする事は容易な事ではありません。現状も先も見えない中で関係者の士気を下げず、希望を持ち続けて危機を乗り越えられるマネジメントが求められます。

 自主防災組織や避難所などでは、平時は対等な関係である地域住民同士の中で適正なマネジメントをする必要があります。




災害対策本部

本部機能・役割

 災害対策本部は災害が発生した後に設置されたときが本領発揮の場になります。

 本部に求められる最大の機能は『司令塔』や『戦略本部』と呼ばれるような機能です。

 組織全体が向かう方向を見失わないようにするのが本部の役割です。
 特に外部との連携や調整については、窓口の一本化が重要になります。


本部の立地

 本部をどこに置くべきかについては施設毎に検討が必要になりますが、本部機能が発揮できる事が最低要件になります。

 本部機能を発揮するためには情報収集や発信のための通信、施設内での連携や伝達、外部からの来訪者対応などが必要になります。

 見落とされがちな部分としては中央制御室などにある盤類の操作や館内放送設備が、災害対策本部から離れてしまっている点です。

 また、携帯電話のキャリアが全社網羅されておらず、回線が使用できるキャリアにつながらないという事もあります。

 どの位置が良いのか、どのような設備があるべきかについてはノウハウもございますのでコンサル会社等へご相談ください。


立地の不利を補う

 建物の構造の都合などで本部の立地は変えられないという場合が多くありますが、それですべてNGになってしまう訳ではありません。

 求められる設備等が足りなければ、補えば済みます。

 ある施設様では無窓室に本部を配置、非常用の電源もありませんでしたが、いくつかの工夫と設備増強で補いました。




災害ワーキンググループ

WGの位置づけ

 職場で災害ワーキンググループ(WG)を形成する際、その位置づけが重要になります。

 災害WGは本業ではなく、それを支える、しかも非常事態にしか陽の目を見ないかもしれないWGです。

 しかしながら、有事に直面した際には災害WGが積み重ねてきた仕事が対応力に大きく影響します。

 急いで形式的な対応策を立てるよりも、有事に機能する組織づくりが求められます。

 法人全体での位置づけとしては、総務課の下部に多い防火管理とは異なり、社長や院長の直轄組織の方が良いと思われます。


無理しないWG

 本業がある傍らで、災害の専門家でもない従業員がWGに参加しているケースが多いと思います。

 本業があっての災害対策ですので、WGに精を出し過ぎて本業に悪影響が出ると、WGでの成果を生かす場を失ってしまいます。

 途中で息切れをしてしまってもゴールにたどり着けないため、やはり無理をしない事が重要です。


WG構成員

 職場のWGでは部長級が集まってつくる場合、時間を作れそうな中堅でつくる場合、事務や内勤者でつくる場合などがありますが、構成員は熟考すべき課題です。

 法人の弱みがわかっていなければ対応策は練れないですし、課題が見つかれば補強策を考えなければなりません。そうしたことに長けたメンバーをアサインしなければ、形式的なWGになってしまいます。




自主防災組織

自主防災組織の目的・在り姿

 自主防災組織とは『共助』(きょうじょ)の形です。

 行政が行う災害対応は『公助』(こうじょ)と呼ばれ、税金を使って大規模に実施されます。
 その一方で、対象が広いために公助が届くまでには時間がかかる場合があったり、均霑化を図る必要があるため局所的に特別な手当てはしづらい特徴があります。

 『自助』(じじょ)とは、各世帯が自身や家族のために実施する災害対応です。

 共助は、地域の町内会やマンションなどで形成される災害のための任意団体です。

 公助と自助の行き届かない部分を隣保協同や互助の精神の下で実施するのが共助ですので、地域が生き残る事が活動の原点になると考えられます。


本部機能・役割

 自主防災組織の本部機能は『情報管理』が主たるものになると考えられます。

 瓦礫に生き埋めになった人を助けるような救助活動は、素人にできる限界があり、二次災害も発生しやすいため、自主防災組織が担うべきかどうかはそれぞれの考え方によります。

 共助の仕組みであるため、地域のニーズに応える事が本来の役割であり、その声を拾い上げることも役割です。


構成員

 自主防災組織の構成員は、その目的や機能に合わせる必要があります。

 長老が仕切る町内会というイメージは取り払い、機動力や発信力など求められる要素をしっかりと押さえる必要があります。

 災害は予定通りには発生しないため、生産年齢が住まいから出掛けている時間帯と、土日や夜のように家族が揃っている時間帯では対応が異なるため、構成員は両方を見据える必要があります。

 地元に詳しく過去の災害を経験している高齢者が参画するのは必要な事ですが、機動力や体力のある20~50代あたりの参画も得られなければ必要な機能が蓄えられない可能性があります。

 構成員のスキルにも注目すべきです。
 なるべくバラエティの富んだ人員を揃えた方が対応力が高まりますので、老若男女を問わず、出身地や人種も問わず、例え学生であってもアサインするくらいの寛容さが必要です。


平時の活動

 危険箇所の把握や点検、行政への報告や相談などが平時の大きな活動の1つになります。

 訓練も重要ではありますが、訓練に参加できる人に偏りがあると、そのエキスパートが不在のときに対応力が著しく悪くなる可能性もありますので、訓練の方法や内容は熟考が必要です。

 訓練よりも優先されるのがシミュレーションだと考えられます。どこでどのような被害が発生するのか、誰に助けが必要で、誰が助けに行ってくれる人なのか、いくつものケースを想定して対応策を考えておくシミュレーションが、有効に働く可能性があります。
 シミュレーションの質を高めるためには、多種多様な意見を採り入れる必要があります。

 そのシミュレーションの方法などは、コンサルタントを入れて近道した方が、無駄が省けて良いと思います。


発災後の仕事

 発災後の仕事は情報管理がメインです。

 無理に火中に飛び込むような事はせず、出来る事と出来ない事を見極め、長期戦にも耐えられるよう地域のことを考えます。

 安否確認については、平時に積み上げてきたものが活きてきますので、平時の活動を振り返り、しっかりと履行していくように努めます。




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